登壇資料の作成

注釈

自分のことを棚に上げています。

採択されれば発表があるので、当然ながら発表資料を作成する必要がある。

発表の分類

発表内容=作成するべき登壇資料は、大雑把に次のように分類できる。

  1. 完全新規の内容を英語で発表をする。

  2. 以前に日本語で発表した内容をもとに、第2版的な内容を発表をする。

  3. 日本語で発表した内容を、ほぼそのまま英語版として発表する。

  4. 他の英語圏で行った発表を、再演として発表する。

間違いなく言えるのが、分類の上ほど準備時間が必要になる。 [1] ただ、実際にどの分類に属するかは「 CfPを提出する 」の時点でほぼ定まっているため、あまり触れない。

今回自分が行うことになった発表は、内容的には July Tech Festa 2021 winter をベースとしている。 一方で4年という時間経過でだいぶ伝えるべき箇所や使える素材の変化が大きいので、 分類としては【1.5】ぐらいのいち付で資料作成をすることになった。

資料作成のスタートは英語?日本語?

発表が英語である以上、最終成果物としての登壇資料は原則として英語製となる。 とはいえ、作成の最初から英語であるべきか?というと、そういうことでもなかったりする。

個人的な感覚ではあるのだけれど、結局のところ日本人の殆どは日本語ネイティブであるため、 「なにをどう伝えるか」を決める段階で英語を挟んでしまうと【英語化コスト】と言えるものが発生する。 このコストは決して低くはないため、慣れていないのであれば日本語で概要を書くところから始めると良さそうである。 [2]

自分も序盤は日本語でアウトラインや表現を書いていたのだが、 無意識で気をつけていただろうポイントとして「慣用表現を減らす」があったように思う。 これは、下手に慣用表現やことわざなどを使ってしまうと、英語化するときに面倒事が増えるためだろう。

【英語】の登壇資料

前述のプロセスにおいて日本語ベースで書き始めた際でも発生するのが、「英語の登壇資料にする」という工程である。 とはいっても、個人的に意識したポイントとしては「極力平易な表現にする」ことを心がけたぐらい。

これは、大雑把に2個の理由があって、「発表者が英語ネイティブではない」という点と「聴講者も英語ファーストとも限らない」という点である。

発表者は英語ネイティブではない

ここまでもずっと出てきた話ではあるが、どこまで行っても「日本語ネイティブの人が英語で発表する」ことには変わらない。 身も蓋もない表現をしてしまえば、「英語で話す」ことに関するコストは可能な限り低くしたほうが良い。

聴講者も英語ファーストとは限らない

今回の開催地はフィリピンだったのだが、フィリピンの公用語は「フィリピン語」と「英語(フィリピン英語)」である。 [3] カンファレンスに参加する人が普通に英語を話せるのは事実ではあるが、アメリカやイギリスあたりと比べれば下手な慣用表現が通じない可能性はある。

このページとしては余談だが、この背景もあってか、こちらが英語が苦手なのを把握するとすごく丁寧に伝えてくれようとしてくれる。

【見せる】内容と【話す】内容

発表資料の準備ができたら、次は「どう話すか」のフェーズになる。 端的に言えば「練習しろ」で全てが終わってしまうのだが、コミュニティの人たちにフォローしてもらった際の内容などを個別にまとめてみる。

こちらも日本語から書き始める

これは、発表資料本体と全く同じ。 最初から話す内容を英語で喋れるならそれに越したことはないが、難しいなら「日本語で書いて=翻訳ツールでまるっと翻訳する」ぐらいで良い。 今の翻訳ツールであれば、よほど難解な言い回しをしない限り普通に読み上げできる内容に翻訳される。

トークスクリプトを全部書く

プレゼンテーションツールにはたいてい「スピーカーノート」機能がついている。 スピーカーノートは発表時に聴講者には一切見えないため、トークスクリプト=台本として話す内容を丸ごと載せてしまうと良い。 極端な話ではあるが、発表は内容が重視されるべきなので、発表者が下を向いていても全く問題ない。

また、ここで全部用意しておくことで練習がしやすくなり、練習をベースにアドリブが効くようになる。

練習する

日本語をただ翻訳しても、それをトークスクリプトを書くにしても、「それが読めない」と全く意味がない。 そのため、最低限1回は通し確認した方が良い。

何より、通し確認しないと時間消費がわからない。もちろんこれは日本語トークでも同じ。

注記